第1章 パソコンの基礎知識
1-2 CPU

1-2-3 キャッシュメモリの仕組み

 CPUは命令を実行する際、メインメモリから必要なデータを読み出し、命令実行後に演算結果をメインメモリに書き戻します。このデータのやり取りは、本来ならばスムーズに行われべきものですが、最近では、CPUの高速化に伴い、メインメモリの処理速度がCPUに追いつかなくなっています。この結果、メインメモリのデータアクセス中にCPUが一時処理を中断して待ち状態に陥るメモリ遅延の問題が深刻化しています。

 そこで多くのシステムでは、CPUとメインメモリの間に高速なキャッシュメモリを設けて、両者の速度差を緩衝しています。キャッシュメモリにはSRAMと呼ばれる超高速の記憶素子を使用し、メインメモリには、SRAMよりも低速ながら、価格が安価なDRAMを使用するのが一般的です。

 最近のCPUでは、CPUとメインメモリの速度差が極めて大きいことから高速なキャッシュメモリ(1次キャッシュ)を設けたとしても、このキャッシュメモリとメインメモリの速度差は依然として縮まりません。そこで、キャッシュメモリとメインメモリの間にさらに低速のキャッシュメモリ(2次キャッシュ)を設けることで、キャッシュメモリとメインメモリの速度差を緩衝し、全体としてのバランスをとっています。

 キャッシュメモリを階層構造にする場合、CPUから遠ざかるにつれて、キャッシュメモリの速度は遅く、そして容量は大きくなるのが一般的です。

 現在発売されているCPUでは、小容量(16〜64KB)の1次キャッシュと中容量(256〜512KB)の2次キャッシュが内蔵されています。また、サーバーやワークステーション向けの高性能CPUになると、1次キャッシュ、2次キャッシュに加え、大容量(1〜8MB)の3次キャッシュが内蔵されてる場合もあります。




1-2-2-@ 論理演算
1-2-2-A 算術演算
1-2-4 CPUの基本動作